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IoTを活用した真珠養殖業の活性化に向けたプロジェクトの開始
~ アコヤ貝のへい死軽減を図り、真珠養殖業の活性化をめざします~

2021.09.15

三重県水産研究所
株式会社NTTアグリテクノロジー
株式会社ミキモト

 三重県水産研究所(三重県志摩市)、株式会社NTTアグリテクノロジー(東京都新宿区、以下「NTTアグリテクノロジー」)、株式会社ミキモト(東京都中央区、 以下「ミキモト」は、アコヤ貝のへい死の軽減を図り、真珠養殖業の活性化等を推進するため、IoTを活用した新たなプロジェクトを開始します。

1.プロジェクトの背景と目的

 三重県の真珠養殖業の現場では、高水温化や餌不足などの環境変動に様々な要因が複合的に影響して、稚貝を中心にへい死が発生(2020年度へい死率:44%※1)しているため、被害軽減に向けた取組が急務となっています。また、従来からアコヤ貝に被害をもたらす恐れのある有害な赤潮や貧酸素の影響についても効果的な対策が求められています。
 こうした状況をふまえ、三重県水産研究所、NTTアグリテクノロジー、ミキモトは、英虞湾(あごわん)において、環境変動に対応できるIoTを活用したアコヤ貝の適切な養殖管理手法の開発に着手するとともに、本プロジェクトで得られた結果をもとに取組の範囲を広げて、真珠養殖業の生産性向上及び活性化をめざします。

2.プロジェクトの概要

 海洋環境の各種センサー(海洋IoTセンサー)と、貝リンガル※2を活用し、海洋環境と貝の開閉運動のデータ蓄積、及びそれらの相関関係の解析を行います。また、異常検知時のアラート通知によるアコヤ貝のへい死被害の回避等の検証を行います。
 なお、通信環境については、英虞湾全体の真珠養殖場への拡大を見据え、LPWA※3等にて通信環境を構築します。

【本システムの活用が想定される場面】

 高水温時や赤潮・貧酸素水塊の発生など、アコヤ貝の成育に脅威となる環境の変化や貝の生理状態の異常を迅速にとらえて、適切な養殖管理を実施することでへい死被害等の軽減を図ることが期待されます。

3 参画企業等の役割

4 具体的なプロジェクトのイメージ

5 プロジェクト実施期間

2021年9月15日から2022年3月末

本件に関するお問い合わせ先

プロジェクトに関すること
三重県水産研究所 青木、田中 : TEL 0599-53-0016
株式会社NTTアグリテクノロジー : contact@ntt-agritechnology.com
真珠養殖に関すること
三重県水産研究所 青木、田中 :  TEL 0599-53-0016
センサー機器・通信方式に関すること
株式会社NTTアグリテクノロジー : contact@ntt-agritechnology.com