導入事例 > 山梨県山梨市

背景
山梨市は、果樹農業を中心に地域産業を支える地方都市として、ICT技術を活用した地域課題の解決に取り組んでいます。特に、農業分野でのIoT技術の導入が進んでおり、これを起点に地域全体の課題解決を目指す「地域版スマートシティ」の実現に向けた取り組みが進行中です。NTT東日本は、山梨市と連携し、自営無線ネットワークを基盤にしたスマートシティ化を推進しています。

これまでの取り組み
2017年から始まった本プロジェクトでは、山梨市内にLPWA(Low Power Wide Area)基地局を設置して、農業や、防災、福祉などさまざまな分野での課題解決に向けてICT技術を活用してきました。特に農業分野では、圃場環境をセンシングすることで作物の育成状況をリアルタイムで把握し、安定した栽培を実現しました。また、シャインマスカットの盗難対策としてセンサーを設置し、犯罪抑止にも効果を発揮しています。防災対策では、水位監視や地崩れ監視を通じて、災害時の迅速な対応が可能となりました。


今後の展開
山梨市では、引き続き自営無線ネットワークの拡充と、さらなる産業課題への活用を進める予定です。また、福祉分野では見守りシステムの効果を検証し、規模拡大と本格実装に向けた取り組みが進められます。これらの活動を通じて、地域版スマートシティのノウハウと実績を蓄積し、他の中小規模自治体への普及をめざします。


新たな取り組み(福祉分野)
2020年12月からは、福祉分野へのネットワークの活用が始まりました。高齢者の見守りシステムを構築し、日常的な安否確認や災害時の避難確認ができるようになりました。特に、靴内蔵センサーを活用することで、高齢者が意識することなく見守ることができ、緊急時には家族に通知が届く仕組みです。また、災害避難所に出入りした際の検知機能を追加し、避難状況の把握も実現しています。

関連リンク
報道発表資料

